2026-08-10 / 起業・開業
創業融資を受けるときに、先に用意しておくもの
創業時の融資は、実績がないぶん何を見られるかが決まっています。申し込んでから慌てないよう、先に用意しておくものを整理します。制度の内容は変わるため、最終確認は必ず公式の窓口で行ってください。
先に断っておくこと
融資制度の内容・要件・金利は改正が続いています。この記事は準備の見取り図で、 具体的な条件は必ず日本政策金融公庫や各金融機関、自治体の公式情報で確認してください。 個別の判断は税理士・中小企業診断士などの専門家にご相談ください。
見られるのは4つ
創業時は決算書がありません。過去の実績で判断できないので、代わりに次が見られます。
| 見られるもの | 何を確かめている |
|---|---|
| 事業計画 | 売上の見込みに根拠があるか |
| 自己資金 | 計画的に準備できる人か |
| 経歴 | その事業をやれる下地があるか |
| 返済能力 | 生活費を含めて回るか |
1. 事業計画で問われるのは「なぜその数字か」
計画書の様式は窓口で配布されています。埋めること自体は難しくありません。詰まるのは売上の根拠です。
「月商100万円を見込む」と書いたときに、必ず聞かれます。客単価はいくらか、何人来る想定か、その人数はどこから出た数字か。
答えられる形にするには、分解しておくことです。
- 客単価 × 客数 × 営業日数、のように式にする
- それぞれの数字の出どころを書く(近隣の類似店、前職での実績、すでに取れている引き合いなど)
- すでにある事実を混ぜる。見込み客のリスト、試験販売の結果、前職の取引先からの打診など
実績がないなりに、検証した跡があるかどうかが差になります。
2. 自己資金は「見せ金」が効かない
自己資金は残高だけでなく、どうやって貯まったかを通帳で見られます。申込みの直前に大きな入金があると、必ず出どころを聞かれます。
毎月こつこつ積み立てた形跡は、そのまま「計画的に準備できる人」の証拠になります。逆に、借りて用意した資金は自己資金として扱われません。
準備の順番としては、貯め始めてから申し込むまでに時間を置くほうが有利です。
3. 経歴はその事業と地続きか
まったくの未経験分野より、前職で経験した分野のほうが通りやすいのは確かです。
未経験で始める場合は、その差を埋めるものを示します。研修や資格、副業として実際にやってみた実績、経験のある人が仲間にいること、など。「これから勉強します」では根拠になりません。
4. 生活費を混ぜない
見落とされやすいのがここです。必要額を計算するとき、事業資金と生活費を分けて見ます。
目安の考え方としては、設備資金 + 運転資金6か月分 + 生活費6〜12か月分で見ておくと、判断が焦りで歪みにくくなります。
生活費を事業資金に混ぜると、資金が尽きた瞬間に「今月の家賃」のために意思決定をすることになります。これがいちばん危ない状態です。
申し込む前にやっておくこと
- 開業届・許認可の要否を確認する。業種によっては先に許可が要ります。個人事業の開業、何から手をつければいいか
- 通帳を整える。事業用と生活用を分けておくと、あとの説明が楽です
- 公式の相談窓口を使う。日本政策金融公庫や自治体、商工会議所に無料の相談があります。申し込む前に一度話しておくと、何が足りないかが分かります
- 自治体の制度融資も調べる。利子補給や保証料の補助がある場合があります
断られたときに聞くこと
通らなかった場合、理由を聞いておきます。計画の根拠が弱いのか、自己資金なのか、時期の問題なのか。そこを直せば次があるので、断られた時点で終わりにしないことです。
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