2026-08-09 / お金の計算
住宅ローンの借り換えは、何年目までなら得か
借り換えれば得になると聞くものの、諸費用が数十万円かかると言われて迷う。得か損かは3つの数字で決まります。感覚ではなく金額で判断できます。
判断に使う3つの数字
①残りの返済期間 ②残高 ③金利差。この3つが大きいほど借り換えの効果が出ます。よく「残期間10年以上・残高1000万円以上・金利差1%以上」が目安と言われますが、これはあくまで目安です。諸費用が安ければ条件を満たさなくても得になります。
なぜ残り期間が効くのか
利息は「残っている元金 × 金利 × 期間」で発生します。金利を下げても、下げた状態で過ごす期間が短ければ効果は小さくなります。
返済の終盤は元金がすでに減っているので、金利を下げても削れる利息はわずかです。一方で諸費用は残期間に関係なくかかります。だから終盤の借り換えは損になりやすいのです。
諸費用に何が含まれるか
借り換えの費用は、金融機関や借入額によって幅がありますが、内訳はおおむね共通です。
- 事務手数料 — 定額型と、借入額の2.2%といった定率型があります
- 保証料 — 一括前払いか、金利上乗せか
- 抵当権の抹消・設定費用 — 登録免許税と司法書士報酬
- 印紙代
- 元のローンの繰上返済手数料 — 完済扱いになるため発生することがあります
定率型の手数料は借入額に比例するので、残高が大きいほど費用も膨らみます。「金利差が大きいから得」と単純には言えないのはこのためです。
損益分岐の出し方
- いまのローンで完済までに払う利息の総額を出す
- 借り換え後のローンで完済までに払う利息の総額を出す
- 差額(=削減できる利息)から諸費用を引く
- 残った金額がプラスなら得、マイナスなら損
ここで重要なのは、毎月の返済額の差ではなく、総額で比べることです。月々が5,000円下がっても、期間が延びていれば総額は増えていることがあります。
見落としやすい点
- 住宅ローン控除 — 控除期間中は、残高が減ると控除額も減ります。借り換えで残高や期間が変わると控除にも影響します
- 団体信用生命保険 — 保障内容が変わることがあります。持病があると新しいローンで加入できない場合もあります
- 変動から固定への借り換え — 金利が上がるので目先は損に見えますが、将来の上昇リスクを止める意味があります。損得だけでは判断できません
- 審査に落ちることがある — 収入や勤務先が変わっていると、借り換えできないことがあります
変動金利のままなら、5年ルールも確認する
変動金利型では、金利が上がっても返済額の見直しは5年ごと、見直し幅も直前の1.25倍までという取り決めが一般的です。この仕組みでは、返済額に収まりきらない利息が未払利息として繰り延べられます。
借り換えを検討する前に、いまのローンで未払利息が発生していないかを確認してください。詳しくは5年ルールと未払利息の記事にまとめています。
最後は正式な条件で確認する
ここまでの計算は判断材料です。実際に借り換える際は、金融機関が発行する正式な返済予定表と費用明細で必ず確認してください。事務手数料の方式や保証料の扱いは金融機関ごとに違います。
総額で比べる計算アプリ
カエセルは、住宅ローンの損得をグラフではなく円の差額で答えます。「金利が1%上がったら毎月いくら増えるのか」「100万円繰上返済したら利息がいくら減るのか」を金額で出します。
諸費用を入力すると実質年率が表示されるので、表面金利だけでは比べられない条件も揃えて比較できます。変動金利の5年ルール・125%ルールをオンにすると、未払利息が最大いくら積み上がるか、最終回にいくら残るかも表示します。計算根拠の画面に式と月利の出し方をそのまま表示しているので、金融機関の予定表との差も切り分けられます。買い切り120円、広告も通信もありません。
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