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2026-09-07 / 仕事の道具

電線管の曲げ計算がカタログ値どおりにならない理由 — スプリングバックとベンダーの個体差

計算どおりに曲げたはずなのに現物と合わない。原因は計算式ではなく、曲げ半径の前提値が手元の道具と違うことにあります。

短い答え

電線管の曲げ計算がカタログ値どおりにならない最大の原因は、曲げた直後に管がわずかに戻る「スプリングバック」と、 ベンダー(曲げ工具)ごとに実際の曲げ半径がカタログ値とずれていることの2つです。 計算式が間違っているのではなく、計算の前提にしている半径の値が、手元の道具の実測値と違うために起きます。

スプリングバックとは何か

金属管を曲げると、力を抜いた瞬間にわずかに元の形へ戻ろうとします。これがスプリングバックです。 パイプベンダーの一般的な使い方でも、狙った角度ぴったりで止めると戻りの分だけ角度が不足するため、 目標より2〜3°ほど深めに曲げておくことが基本とされています。電線管の曲げでも同じ現象が起きるため、 計算どおりの角度で止めたつもりでも、実際には数度足りない仕上がりになることがあります。

ベンダーごとの曲げ半径の違い

電線管の曲げ半径の下限は法令上決まっていますが(内側半径は管内径の6倍以上)、 これは「これより小さく曲げてはいけない」という最小値であり、実際に使っているベンダーがその値どおりに曲がる保証ではありません。 ベンダーの形状・製造誤差・使い込みによる摩耗などで、同じ管種でも実際の曲げ半径は道具ごとに変わります。 カタログ値をそのまま計算に使うと、現物合わせで管を切ってから「思ったより長い(短い)」というずれが起きるのはこのためです。

ずれを無くす方法は、試し曲げして実測すること

計算式を疑うより先に確認すべきなのは、今使っているベンダーで実際に何mmの半径で曲がっているかです。 端材で一度曲げてみて、仕上がりの寸法を実際に測れば、そのベンダー固有の実効半径が分かります。 以降はカタログ値ではなく、この実測値を使って計算すれば、現物とのずれは大きく減ります。 ベンダーを買い替えたり、使い込んで摩耗が進んだと感じたときは、その都度測り直すのが確実です。

まとめ

電線管の曲げ計算が現物と合わないときは、計算式ではなく前提にしている半径の値を疑ってください。 スプリングバックによる角度の戻りと、ベンダーごとの実効半径の違いが主な原因です。 試し曲げで実測してから計算に反映すれば、道具を変えても同じ精度で曲げられます。 曲げ半径の最小値そのものについては電線管の曲げ半径の最小値もあわせてご覧ください。

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試し曲げ1回で実効芯半径を逆算して覚えるので、2回目からは自分のベンダーに合った値で計算します。

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