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2026-08-18 / 仕事の道具

電線管の曲げ半径の最小値

曲げ角度と位置は計算どおりに出せても、「どこまで小さい半径で曲げていいか」は別の話です。小さく曲げるほど狭い場所に収まりますが、管の断面を潰しすぎると電線が通らなくなります。内側の半径は、その管の内径の6倍以上というのが基本の考え方です。

先に結論

内線規程では、電線管を曲げるときの内側の半径を管内径の6倍以上とするよう定めています。これは金属管(E管・C管・G管)でも、合成樹脂製の可とう電線管(PF管・CD管)でも共通の考え方です。細い管でどうしても収まらない場合に限り、断面が著しく変形せず、ひび割れが生じない範囲で半径を小さくすることが認められています。

なぜ「6倍」で決まっているか

曲げの内側の半径が小さいほど、管の断面は楕円につぶれます。つぶれた断面は、あとで電線を通すときの抵抗を増やし、最悪の場合は電線の被覆を傷つけます。金属管であれば管そのものが座屈しやすくなり、樹脂製のPF管・CD管であれば曲げの外側にひびが入ることもあります。管内径の6倍という数字は、この変形を実用上問題ない範囲に抑えるための目安として、内線規程に定められています。

ここでいう「内径」は、管の外側の太さ(呼び)ではなく、電線が通る内側の穴の直径です。同じ呼び22でも、金属管と樹脂管では肉厚が違うため内径も変わります。半径を出すときは、手元の管を実測するか、メーカーの仕様値を確認するのが確実です。

やむを得ず小さく曲げる場合の例外

建物の構造上どうしても6倍の半径が確保できないことがあります。この場合は次の条件を満たす範囲でのみ、半径を小さくすることが認められています。

  • 管の内断面が著しく変形しないこと — つぶれて電線を通しにくくなるほどの変形は不可
  • 管にひび割れが生じないこと — 特に樹脂管は、無理な曲げで白化やひびが入りやすい
  • 対象になる管の太さに上限があること — 細い管に限った例外で、太い管には適用されない

この例外はあくまで「やむを得ない場合」の救済であり、最初から狭い半径で設計してよいという意味ではありません。可能な限り6倍以上を確保したうえで、収まらない箇所だけ個別に検討するのが基本です。

小さく曲げすぎると、あとで何が起きるか

  • 電線が通らない、または通すときに強い抵抗がかかる。断面が楕円につぶれるほど、電線の断面積に対して余裕がなくなります。
  • 電線の被覆に傷がつく。抵抗が強い状態で無理に引き込むと、被覆が擦れて絶縁性能が落ちる原因になります。
  • 樹脂管はひび割れる。PF管・CD管は金属管より柔らかい分、無理な半径で曲げの外側が白く変色したり、ひびが入ったりします。
  • 金属管は座屈する。薄肉のE管・C管は、半径が小さすぎると曲げの内側にしわが寄り、そこから折れやすくなります。

現場での確認のしかた

設計図面上の半径だけでなく、実際に曲げたあとの管を目視で確認します。曲げの外側にひびや白化がないか、内側にしわが寄っていないかを見て、少しでも異常があれば作り直すのが安全です。半径に余裕を持たせて曲げると、あとから電線を追加するときにも通しやすくなります。

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