2026-08-10 / 締切・進捗
同人誌の入稿締切から逆算する — 印刷所の締切は完成の締切ではない
入稿締切が8月20日だから、19日まで描ける——とはなりません。入稿の前にやることが3つあり、そのぶん完成日は前倒しになります。実際に使える日数の出し方を書きます。
引くもの
入稿締切から、データチェックと再入稿の余裕(1〜2日)、 書き出しとPDF化の作業(半日〜1日)、 表紙の別締切(本文より早いことが多い)を引いた日が、原稿の完成日です。
入稿締切と完成締切がずれる理由
1. 印刷所のデータチェックで戻ってくる
入稿したデータに不備があると、修正して再入稿することになります。解像度、塗り足し、トンボ、カラーモード、フォントの埋め込み。初めての印刷所ではとくに戻りやすいところです。
締切ぎりぎりに入稿すると、修正する時間が残りません。1〜2日は余裕を見ておきます。
2. 表紙は本文より締切が早いことが多い
表紙は加工や用紙の関係で、本文とは別に、早い締切が設定されていることがあります。入稿の案内で、本文と表紙の締切を別々に確認してください。
逆算のときは、この2つを別の締切として扱います。
3. 書き出しに時間がかかる
ページ数が多いと、書き出しとPDF化だけで数時間かかることがあります。作業としては単純ですが、ここを0日で見積もると当日に慌てます。
逆算の手順
- 本文の入稿締切を確認する(早期割引の締切とは別に、最終の締切も見る)
- 表紙の入稿締切を確認する
- それぞれからチェック戻りの余裕1〜2日を引く
- 書き出しの半日〜1日を引く
- 残った日が原稿の完成日
- 完成日までの日数で、総ページ数を割る
ここまでやって初めて「1日あたり何ページ」が出ます。入稿締切から直接割ると、必ず数日ぶんの不足が出ます。
1ページに何分かかるかを測る
最初の見積もりはほぼ外れます。ネームは早いが下描きから遅くなる、背景のあるページだけ倍かかる、といった差が出ます。
だから最初の数日は、計画どおり進めることより実績を測ることを優先します。1ページあたりの時間が分かれば、そこから先の計画は現実の数字になります。
間に合わないと分かったとき
逆算の利点は、早い段階で分かることです。打てる手は3つです。
| 手 | できること | 代償 |
|---|---|---|
| 締切を動かす | 締切の遅いプランや別の印刷所へ | 料金が上がる。早期割引を失う |
| 総量を減らす | ページ数を削る。後書きを短くする | 内容を削ることになる |
| 作業時間を増やす | 1日の確保時間を増やす | いちばん破綻しやすい |
実際には組み合わせます。大事なのは、どれで埋めるかを自分で選ぶことです。選ばないまま進むと、締切直前に品質を削ることになります。
遅れを取り返そうとしない
1日遅れたぶんを翌日に足すと、負荷が上がって次の日も潰れます。遅れは残り日数に薄く配り直すのが原則です。1日分の遅れを20日で割れば、1日あたりの増分はわずかです。
シメキリ逆算
シメキリ逆算は、締切と総ページ数から今日やる分だけを出します。間に合わないときは不足時間を計算し、締切を延ばす・確保時間を増やす・総量を減らすのどれで埋めるかを数字で示します。
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